新型コロナワクチンの3回目接種を受ける医療従事者=1日午後、佐賀市富士町の富士大和温泉病院(撮影・山田宏一郎)

 新型コロナウイルスワクチンの3回目接種が1日、佐賀県を含む全国各地で始まった。新たな変異株「オミクロン株」の感染者が国内でも確認される中、政府は流行の「第6波」への備えを強化する構え。原則として2回目完了から8カ月以降の人が対象で、医療従事者から開始。来年1月以降、高齢者を中心とした一般住民にも順次拡大する。

 佐賀県内で最も早い3回目接種となった佐賀市の富士大和温泉病院では、医師や看護師、薬剤師ら6人が受けた。理学療法士の野中康晴さん(46)は「これで安全な医療を提供できる」とほっとした様子。オミクロン株へのワクチンの有効性は不明な部分もあるが、医師の吉谷朋子さん(46)は「接種せずに感染して入院された方が苦しまれるのを見てきた。ぜひ接種を受けてほしい」と呼び掛けた。

 病院長の佐野雅之さん(68)は9月以降、県内で感染者が減ったことを踏まえ、「ワクチンの効果が出ている。3回目を接種し、マスク着用や手洗いを徹底するなど気を抜かないで」と助言した。

 3回目接種のスケジュールは各市町で決まってきており、佐賀市は来年2月から住民向けを実施。県内で最も早く4月に集団接種を始めた三養基郡基山町は、12月に医療従事者、来年1月16日から住民への集団接種を始める。他の市町も同様の計画を立てており、接種券発送などの準備を進めている。

 2回目から8カ月が過ぎた人を対象に接種券を順次送るため、市町の担当者は「1回目の予約開始時のような混乱は起きないだろう」とみている。一方、国が1、2回目と異なる製薬会社の製品を打つ「交差接種」を認めたことには「安全性などの説明が不足している。不安に思う人がいるはず」と指摘。「接種日程を立てるため、ワクチンの配布日時と量を早めに提示してほしい」と注文した。

 接種後、時間の経過に伴って感染予防効果が低下し、2回接種した人でも感染するブレークスルー感染が起きることや、特に高齢者では重症化予防効果も落ちることが明らかになったため、政府は3回目接種が必要と判断した。(大田浩司、石黒孝)

【関連記事】
このエントリーをはてなブックマークに追加