語る会で考えを述べる(右から)江里口翼さん、笹川俊一さん、今木和人さん=多久市中央公民館

 多久市の将来像を市民とともに考える「多久の未来を語る会」が11月29日、市内で開かれた。主催した市商工会青年部など、市内でまちづくり活動に取り組む3団体の代表者と横尾俊彦市長が、地域の活力維持に向けた手だてや、市民と行政の役割について考えを述べ合った。

 ドローンを活用した買い物支援などの実用化を目指しているまちづくり協議会の笹川俊一代表(38)は、住民の許可を得て市内に七つの飛行ルートを設定した実績を説明。「30人以上の会員たちが手探りで道を切り開いてきた」と話し、飛行環境の整備には人手や労力が掛かるため、行政のさらなる後押しも求めた。

 多久未来プロジェクトの今木和人さん(44)は独自に日本酒を製造・販売し、コロナ禍の飲食店支援など市民の活動資金に役立てている活動を紹介した。「自分たちで一からつくり上げるから楽しく、仲間も増やせる」と、市民が主体的に活動できる環境づくりの大切さを訴えた。商工会青年部の江里口翼部長(41)は、後継者がいない会員が半数近くに上っているとして、部員の確保や活動の継続を課題に挙げた。

 横尾市長は「地域で支え合う市民力は災害時の互助、共助にもつながる」と市民による活動の意義を指摘し、「皆さんの情熱やアイデアの種を育めるように対話を重ねたい」と話した。

 会場では市民ら約80人が耳を傾けた。宮崎県で商店街の再生に取り組んだ福岡県のまちづくり会社の代表が司会を務め、空き店舗に企業を誘致し、地域行事の担い手の育成にもつなげた事例などを報告した。(谷口大輔)