佐賀県武雄市のふるさと納税の返礼品の発送が遅れている問題で市は12月、代わりの品を希望するかどうか返信がなかった人を対象に、数量を減らすなどした返礼品を送る。市は代替品を届けることで問題解決を目指すが、返信がなく意向を確認できていない人は7割に上り、理解を得られるか先行きは不透明だ。

 市によると、2万2134人分の2万6848件が未発送になっている。取扱業者が、国が規定する寄付額の3割以内の価格で米や肉を調達できなくなって遅延した。市は(1)数量の減量(2)地場産品の詰め合わせ(3)寄付金返還-という代替策をまとめ、9月と10月に文書を送って選択を求めた。

 回答期限の10月30日までに返信したのは対象者の27%に当たる7286件。このうち3124件は地場産品への変更に応じ、2833件は返金を希望、1329件は数量減に同意した。返信が低調な理由として市は「対象者の9割が県外在住で連絡に時間がかかった。届いた案内を見ていないケースもある」とする。

 弁護士と相談の上「回答がない場合は同意した」とみなし、数量を減らした返礼品を送ることにした。発送は12月中に終わらせる。

 返礼品は、2020年産さがびより15キロは21年産さがびより(新米)10キロに、佐賀県産和牛1・2キロは県産和牛500グラムと県産豚700グラムのセットに変更している。市は「納得してもらえるのか悩ましいが、これ以上、発送を遅らせるわけにはいかない」と話す。

 米3口分の3万円を寄付した福岡市の男性は「希望の品が届くわけではないので返答しなかった。寄付者が不利益を被る対応は納得できない。どうしてこうなったのか、市は説明してほしい」と憤る。

 発送の遅延を巡っては市議会が調査特別委員会(百条委員会)で経緯や実態を調べている。返礼品の変更に納得できないさいたま市内の寄付者は、当初の返礼品の米15キロに相当する8千円余りの支払いを武雄市に求める損害賠償請求訴訟を起こしている。(澤登滋)

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