事故があった公園のブランコ=伊万里市松島町(伊万里市提供)

事故があったブランコのつり金具の連結部。摩耗して細くなっている=伊万里市松島町(伊万里市提供)

 伊万里市が管理する公園で6月、ブランコの座板がつり金具とのつなぎ目から外れ、乗っていた小学6年の男児が転倒して右手の指2本を骨折していたことが26日、分かった。事故の4カ月前に点検業者が危険性を指摘していたにもかかわらず、市は十分な対策を取っていなかった。

 市都市政策課によると、事故は6月9日、同市松島町の松島公園で起きた。男児がブランコに乗っていると座板の片方がつり金具から突然外れ、地面に右手から落ちて中指と薬指を骨折した。座板とつり金具の鉄製の連結部が、摩耗で細くなり外れやすくなっていたという。ブランコは設置して20年がたっていた。

 国は2018年4月、公園遊具の老朽化などによる事故を防ぐため、都市公園の管理者に専門業者による点検を原則年1回行うよう義務付けた。市は20年度に点検を初めて実施。21年1月末、22公園のうち18公園の38基に安全性に問題があると報告を受けたが、業者が使用中止を求めた2基だけを使えないようにした。

 業者が「緊急な修繕か更新の検討」を求めた残り36基については、市職員による月1回の通常点検で様子を見ながら使用を継続すると判断。事故が起きたブランコはその中の一つだった。市は事故翌日、36基全てを使用禁止にした。

 市は管理責任を認め、男児側に治療費や慰謝料など計約20万円を支払った。都市政策課は「遊具が使えなくなることへの子どもたちへの影響も考えての対応だったが、業者の点検結果の受け止めに甘さがあった。今まで以上に安全管理を徹底したい」としている。(青木宏文)

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