避難所での実体験を交えて課題などを説明する荒牧明楽さん=佐賀市天神のアバンセ

 心と体の性が異なるトランスジェンダーの災害時のトイレ問題をテーマとしたセミナーが23日、佐賀市のアバンセであった。九州を中心にLGBTQなど性的少数者の啓発活動をしている「OVER THE RAINBOW」の代表でトランスジェンダーであることを公表している荒牧明楽(あきら)さんが、避難所での実体験を交えながら理解を呼び掛けた。

 荒牧さんは、トランスジェンダーは約27%が排泄障害であるとのデータを示しながらトイレを利用しにくい実情を説明した。2016年の熊本地震で被災した経験を振り返り、物資が男女別に分けられて必要な物が取りにくかったことなど避難所の様子を語った。トイレの状況も取り上げ、「男性用トイレにはごみ箱がなく、生理用品の処分に困った」と指摘した。

 意見交換会では「見た目の性別がはっきりしない人からトイレの場所を尋ねられた時はどうするか」という問い掛けがあり、参加者から「多目的トイレや男女兼用の表記のあるトイレを増やす必要性がある」との声も上がった。セミナーは「SAGA防災トイレアドバイザー」が主催した。(伊東貴子)

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