被災した自身の経験を基に防災について話した柳原志保さん(左)=佐賀市のメートプラザ佐賀

 女性の視点から防災について考えるフォーラム(佐賀市主催)が13日、同市のメートプラザ佐賀で開かれた。東日本大震災や熊本地震で被災した経験を持つ防災士の柳原志保さん(熊本県和泉町)による講演やグループワークを通じ、参加した約60人が防災意識を高めた。

 宮城県出身の柳原さんは、東日本大震災で自宅が大規模半壊して避難所生活を送り、「備えが乏しく、目の前のことで精いっぱいだった」と振り返った。「災害時は配慮という心のゆとりがなくなる」と指摘し、高齢者や妊婦らを事前に把握するよう促した。

 災害への備えに関し、「暮らしの中で無理なくできるやり方がいい」との考えを示しつつ、「防災は一部の人がやることではなく誰でもできる」と強調した。災害時には生理用品やおむつなどが不足していた状況も挙げ、「避難所はホテルではない。自分の物は自分で持参しよう」と呼び掛けた。

 グループワークでは、災害対応を想定したカードゲームを活用。「3千人が避難して2千人分の食料しか届かない場合、配るかどうか」について議論を進め、異なる価値観に触れながら意志決定をしていく過程を学んだ。柳原さんは「いろんな意見を聞いて引き出しを増やしてほしい」と述べた。(岩本大志)