神埼市脊振町の倉谷地区で、東京五輪のメダリストをモチーフにしたかかしがお目見えしている。「かかし村」と題し、他のさまざまな愛嬌あいきょうあるかかしも合わせて計31体が並び、訪れた人たちを楽しませている。11月14日まで。
住民でつくる「倉谷地区かかし作り同志会」(筒井道隆会長、11人)が地域おこしにつなげようと2016年から開催している。認知度が高まって来場者は徐々に増え、昨年は期間中に2千人ほど訪れた。
東京五輪関係は12体。金メダルを獲得したソフトボールの藤田倭投手=佐賀女子高出身=のかかしは眼鏡がチャームポイント。打者は大谷翔平選手で、「夢の対決」を表現した。花を眺める夫婦と孫、バスを待つ親子といった暮らしの一場面を切り取ったかかしもある。
小城市から訪れた谷口康子さん(77)は「五輪の競技の様子がよくできている。本当にすごい」と感心していた。メンバーの真島久光さん(73)は「昔のにぎわいを呼び戻す思いを込めて作った。来てもらったら私たちも力をいただける」と話す。
午前9時から午後4時まで。30日を除く土日祝日はガイドが駐在し、富有柿や地元の野菜の販売もある。隣接するヒマワリ畑や周辺の紅葉は11月上旬に見頃を迎えるという。(森田夏穂)