県が取り組んでいる社会実験「佐賀駅南テラスチャレンジ」。規制された車道にキッチンカーが出店し、昼は弁当などを買い求めるサラリーマンでにぎわった=佐賀市駅前中央

 車ではなく歩行者主体のまちづくりを進めようと、佐賀県がJR佐賀駅南側の県道で社会実験に取り組んでいる。4車線の車道を2車線に減らして空きスペースを生み出し、キッチンカーやテラス席を設置。居心地良く、歩きたくなる道路空間を作り出す試みだ。

 社会実験は県が取り組む「歩くライフスタイル」の一環で、「佐賀駅南テラスチャレンジ」と銘打ち、20日から31日までの12日間実施している。期間中は片側2車線の道路を約200メートルに渡って、片側1車線に交通規制する。

 このうち、東側の歩道に面した車道の空間を活用し、民間事業者がキッチンカーなどを出店。滞留時間を延ばそうと約20席のテラス席も設けた。歩道に面した建物の軒先から1メートルも使い、近隣の飲食店などが弁当販売などに活用する。出店時間は午前7時から午後9時まで。

 キッチンカーを出店した飲食店経営の岡城達哉さん(40)は「道路での販売は許可の申請が必用で、県がまとめて担ってくれているのは助かる。オフィス街なので昼や夜は需要があるのでは」と期待した。

 県まちづくり課によると、1976年に佐賀駅の高架工事が終わり、それに併せる形で周辺道路も81年ごろまでに現在の形に整備されたという。県は今後、佐賀市が実施する佐賀駅南口の再整備と併せて、車道を減らし歩道を広げる方向で検討しており、今回の社会実験で交通に与える影響や、余剰スペースの活用方法などのデータを集める。

 初日に現地を視察した山口祥義知事は「県民の皆さんが歩くことに慣れ親しみ、楽しみを感じてもらえたら」と話した。(大橋諒) 

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