佐賀新聞社は31日投開票の衆院選で、佐賀1、2区に立候補した4人に政策など24項目を問うアンケート調査を実施しました。それぞれの設問で賛否、評価などを選択してもらい、理由や考えを記述式で回答してもらいました。(それぞれ上から届け出順)

佐賀選挙区立候補者 政策アンケート

 
 

 

設問

  1. 安倍・菅政権
  2. 岸田内閣
  3. 解散・総選挙の判断
  4. 政府のコロナ対策
  5. アベノミクス
  6. 現政権の経済対策
  7. 消費税率引き下げ
  8. 財政出動か健全化か

 

問01/ 安倍・菅政権

安倍、菅内閣の計8年9カ月にわたる政権運営をどう評価しますか。

岩田氏 評価する
 安倍内閣は積極的外交の展開により、安全保障基盤を強化するとともにTPP協定の発効による自由貿易圏の拡大を実現。経済では、景気回復を達成し、失業率は低下し雇用は大きく改善された。菅内閣は2050年カーボンニュートラル、デジタル庁の創設、携帯電話料金の引き下げなど長年の課題に挑み、さまざまな改革に取り組んだ。
原口氏 評価しない
 隠ぺい、改ざん、虚偽、そして憲法違反。おごりと強権的運営により法秩序までゆがめる政権だった。特にコロナ禍において人々の命と暮らしは守られず、増税緊縮・新自由主義の悪政は、貧困と格差を広げ日本の衰退を招いた。
大串氏 評価しない
 コロナ対策は後手に回り、多くの命が失われた。アベノミクスで、大都市・大企業だけが潤い地方との格差は拡大した。賃金低下、非正規雇用の増加、所得格差が拡大した。年金削減、医療介護の負担増加が続いた。農林水産・中小企業は厳しいまま。「政治とカネ・忖度」への説明は不十分だった。
古川氏 評価する
 安倍内閣は、アベノミクス・地球儀を俯瞰する外交・安全保障政策の強化などにより国際社会における日本の存在感向上、国内経済の好循環を実現しました。菅内閣ではコロナ禍にあって、感染拡大抑制と経済社会活動の維持という難題に挑戦し結果を出したと考えます。

 

問02/ 岸田内閣

岸田内閣について期待できると思いますか。

岩田氏 期待できる
 新しい資本主義で分厚い中間層を再構築するとの考えのもと、経済の成長に向かって、大胆な危機管理投資を行い、分配によって所得を増やし、消費拡大をはかり、日本経済を成長軌道に乗せるとの思い切った政策に期待します。
原口氏 期待できない
3A傀儡(かいらい)政権。実際は安倍政権と何ら変わるところがない。森加計さくら。説明するどころか調査すら拒否している。われわれが求めた補正予算、法案審議はおろか予算委員会さえ開かない。この超軽量内閣では国民の命と暮らしを守れない。
大串氏 期待できない
 「新しい資本主義」と主張するが、内容があいまいで、何をどう実行するのか具体策が見えない。森友学園問題の再調査、河井夫妻への1億5千万円についての説明を拒否し、安倍・菅政権での「説明責任を果たさない姿勢」をそのまま引き継いでいる。人事を含め党内の力関係に引きずられ独自色がない。
古川氏 期待できる
 岸田内閣は、コロナ対策においては「納得感ある説明」「徹底した危機管理」、経済においては「成長と分配の好循環」を目指しています。国民の声を聞くことを重視する岸田総理のリーダーシップにより、バランスの取れた政策が展開され丁寧で寛容な政治が進められると期待できます。

 

問03/ 解散・総選挙の判断

岸田首相の就任後27日後の衆院選、解散から17日後の投開票はいずれも現行憲法下で最短です。解散の判断をどう評価しますか。

岩田氏 評価する
 国民の信任を得たうえで、一刻も早く大胆で思い切ったコロナ対策、経済対策を実現したいとの考えでの解散を評価します。
原口氏 評価しない
 そもそもわれわれが求めた憲法53条に基づく臨時国会要求を無視したことは、深刻な政治空白であり国民無視だ。戦後初めての任期を超えての総選挙。災害対策やコロナ対策の補正予算も国民に届けるのが大幅に遅れる。
大串氏 評価しない
 新総理として就任後、どのような国づくりを目指すのか、国会での所信表明演説・代表質問のみならず、一問一答の予算委員会審議を通じて、国民に明らかにした上で、国民が納得して選挙で選べる土台を作るべきであったが、予算委員会審議を拒否した。「聞く力」とは形だけと言わざるを得ない。
古川氏 評価する
 任期を過ぎて衆議院議員が失職しても選挙が行われていないという期間をできる限り短くするためにやむを得ない判断だったと思いますが、一方、選挙実務を担う地方自治体関係者にはご苦労が多いと聞いております。この選挙により「信頼と共感の政治」が実現できれば良いと考えます。

 

問04/ 政府のコロナ対策

政府の新型コロナウイルス対策は適切だと思いますか。

岩田氏 適切だと思う
 ワクチン接種、医療提供体制、経済支援、PCR検査等の課題についてご指摘を頂いており、反省すべき点があることは事実です。問題点は今後しっかりと検証した上で、必要な見直しを行います。一方、欧米と比較すると、感染者数や死亡者数は極めて低水準に抑えられており、国際的には評価されるべきものと考えています。
原口氏 不適切だと思う
 世界ワースト5位の感染状況。医療崩壊、救急搬送困難事案が多発、自宅で医療につなげられずに死亡する人まで出た。補償なき自粛。検査を渋ったための感染拡大。医療従事者や医療機関支援も全く不十分。第6波がくれば予備費も底をつく。
大串氏 不適切だと思う
 後手後手、中途半端な対応を繰り返し、自宅療養で多くの命を失い、多くの事業者・生活者の苦境を招いた責任は大きい。感染状況が落ち着いている今のうちに、第6波に向けて医療体制強化、事業者支援の拡充等に取り組むべきところ、単に緊急事態宣言を解除しただけで、必要な対応がとられていない。
古川氏 適切だと思う
 ワクチン2回接種完了が国民の6割を超え、新規感染者数も大幅に減少しています。国産ワクチン・治療薬の開発生産、病床や医療人材の確保、抗原検査キットの活用、協力金支給迅速化など取り組みを強力に進めており、今後、国民生活や経済活動の制限緩和に際しても、安易な楽観論に陥らず慎重なかじ取りが求められます。

 

問05/ アベノミクス

菅内閣でも継承された安倍元首相による大規模金融緩和の「アベノミクス」は継続すべきですか、転換すべきですか。

岩田氏 継続すべき
 今後も、大胆な金融政策、機動的な財政政策、成長戦略の推進により、デフレからの脱却と日本の経済成長を実現すべきです。成長戦略の推進により生み出した富を分配して中間層の所得を引き上げ消費マインドを改善することで、さらなる成長へつなげていきます。
原口氏 転換すべき
 消費増税・デフレを放置したままの金融緩和は、格差を拡大するだけ。富が偏在して社会の分断と貧困が進む。特に1億円の壁といわれるように金融所得課税が甘く金持ち優遇。いますぐ転換すべきだ。
大串氏 転換すべき
 アベノミクスは大都会や大企業等の強い立場をさらに強くし、地方で働く人たちや農林漁業、中小零細企業等、厳しい立場をさらに厳しく、「格差」拡大をもたらした。賃金の低下、非正規雇用増の一方、年金は減り、医療介護の負担は増した。金持ち優遇の税制を是正する等、具体的な格差是正が必須。
古川氏 どちらともいえない
 アベノミクスの金融緩和と機動的財政出動で、企業業績は回復し、株価が上昇して雇用も増えました。岸田内閣はその恩恵を低所得層や中小企業に波及させなければならないとの観点から、アベノミクスを修正し「新しい資本主義」を目指しています。成長と分配の好循環により、「令和版所得倍増」実現が期待されます。

 

問06/ 現政権の経済対策

岸田内閣が掲げる「成長と分配の好循環」を目指す経済政策をどう評価しますか。

岩田氏 評価する
 新自由主義的政策によって、世界各地で富める者と富まざる者の分断が起きています。日本においてもこれまで正規・非正規の格差解消などに取り組んできましたが、企業が長期的視点で経営できる環境整備や、労働分配率の向上のための税制支援など、分厚い中間層を生み出す取り組みが必要です。
原口氏 評価しない
 成長を妨げデフレを深刻化させているのは消費税。その減税に全く触れていない。分配の目玉政策として総裁選で訴えた金融所得課税も当面は触れないと発表するなど早くも腰砕け。経済政策の体をなしていない。
大串氏 評価しない
 「成長と分配の好循環」は、安倍・菅政権でも繰り返された言葉であり、本質的に何も変わっていない。分配重視と言うが言葉だけで、株でもうけた富裕層への優遇税制の見直しを先送りする等、既に発言もブレている。甘利幹事長、高市政調会長の存在もアベノミクスの継続を示している。
古川氏 評価する
 経済には成長と分配の両面が必要で、分配により消費・需要の盛り上がりにつながります。成長のみ、規制緩和・構造改革のみではなく、成長と分配の好循環により社会の分断を防ぎ、「国民を幸福にする成長戦略」と「令和版所得倍増のための分配施策」を進めることで、豊かさの実感につながると期待されます。

 

問07/ 消費税率引き下げ

新型コロナウイルス禍の時限措置として消費税率の5%への引き下げは必要だと思いますか。

岩田氏 不必要
 消費税は国民が広く享受する社会保障の財源に充てられており、あらゆる世代が公平に負担を分かち合い国民の暮らしと安心を支えるためにも税率の維持が必要です。一方でコロナ禍で国民生活、経済への大きな影響が出ていることに対しては、困窮する方々への支援や経済対策等必要な対応に躊躇なく取り組みます。
原口氏 必要
 消費増税の度に給与が下がり続け、デフレが深刻化してきた現実に向き合うべきだ。今は、立憲民主党も新型コロナウイルス禍の時限的措置としているが、消費税そのものに雇用を不安定化し格差を拡大する要素が大なので本来は消費税を廃止すべき。
大串氏 必要
 コロナ禍の中で、安倍・菅政権が十分な事業・生活支援策をとってこなかったことから、事業者は疲弊、消費は減退し、経済は落ち込んでいる。これに対して、コロナ禍から立ち直っていくタイミングで、生活と消費を支えるため、消費税率の5%への時限的引き下げは有効な政策手段と考える。
古川氏 不必要
 消費税は年金・医療・介護・子育てなどの財源であり、国民の暮らしと安心を支えています。全世代が公平に負担を分かち合う消費税の活用で安定的に財源を確保し、社会保障を次世代に引き継いでいくためにも現在の税率を維持すべきと考えます。一方、コロナ禍で困窮する方々への支援には躊躇なく取り組むべきです。

 

問08/ 財政出動か健全化か

新型コロナウイルス対策で大規模な財政出動が続いていますが、基礎的財政収支(プライマリーバランス)の2025年度黒字化目標を守り、財政健全化を重視すべきと考えますか。

岩田氏 どちらともいえない
 経済再生なくして財政健全化なしとの方針の下、金融政策、財政政策、成長戦略により経済成長を実現し、成長の果実を分配することでさらなる成長を実現する必要があります。また危機に対して必要な財政支出は躊躇(ちゅうちょ)なく行い、万全を期します。経済を立て直す取り組みを行い、財政健全化に向けた取り組みを進めます。
原口氏 そもそも財政健全化指標としてPBゼロが間違い
 プライマリーバランス(PB)ゼロは、誤った貨幣観に基づく亡国政策。誰かの借金は誰かの資産。PBをゼロにするということは、それを保有する国民から国債を吸い上げるということ。長期衰退に拍車をかけ、かえって「財政赤字」も拡大してきた。
大串氏 財政健全化よりも財政出動を優先する
 コロナ禍に立ち向かう中で、生活と事業を支えていくための財政出動はやむを得ず、黒字化目標は現実的ではなくなってきている。財政を長期的に健全化する基本姿勢は維持しつつ、将来的な財源としては、まずは富裕層、大企業等、税金が優遇されている層に対して応分の負担を求めるべき。
古川氏 財政健全化よりも財政出動を優先する
 高齢化・人口減少等の構造的課題を乗り越えるためには、まずは経済の持続的成長、その上で財政健全化により将来不安を軽減し、消費や投資がさらに喚起される好循環につなげることが重要です。感染症や災害等大規模な社会・経済の危機に対して機動的な財政余力を確保するためにも歳出・歳入両面の取り組みは必要です。

 

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