岸田文雄首相(中央)に、六角川の早期改修などを求めた8月の記録的大雨の被災者=23日午後、武雄市武雄町の「居食亭 豊」

 8月の記録的大雨で被災した武雄市内の飲食店や企業の経営者ら6人が23日、岸田文雄首相と市内で対話した。2019年8月の佐賀豪雨に続く被災で六角川の早期の抜本的な改修を求める声が上がった。

 首相は衆院選の自民党候補の応援で佐賀県を訪れた。飲食店の和室で車座になって約30分、メモを取りながら耳を傾けた。

 「菓子職人の小屋デタント」の相森真一代表は相次ぐ被災に「同じ場所での再開は怖い。移転を考えているが費用面で悩んでいる」と吐露した。1990年、2019年に続き3度浸水被害に遭った事業者も多く、井手ちゃんぽんの井手良輔社長は「事業者だけでなく市民が安心して住めるところが武雄の魅力なので、河川をどうにかしてほしい」と訴えた。馬渡商会の馬渡洋三代表取締役も被災で商店街の店舗がなくなってきている現状を挙げ「しゅんせつはされているが、根本的な改修で冠水をなくしてほしい」と要望した。

 首相は「現状復旧ではとても対応できない。未来に向けてより大きな災害が来ても備えられる復旧を考えるのが基本」との認識を示した。六角川の改修は「どこまで安全性を高めるか考えないといけない。頂いたヒントを持ち帰り、政府としてしっかりと危機感、責任を持って対応する」と述べた。

 ボウリング場などを運営する山口修代(のぶよ)メリーランド社長は終了後、早期の治水対策を求めたことに触れ「前倒しの対策をスピード感を持って進めてもらえれば」と強調した。(辻村圭介)

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