磁器のものづくりを紹介するNEXTRADの展示=有田町の佐賀県陶磁器工業協同組合

染付を施した後に色絵を描く染錦の製造工程を紹介する展示

器の曲面にしわが寄らないよう絵柄を構成した転写シートとできあがった焼き物

型を使い、小さくて複雑な形も作ることができる技術を紹介

 伊万里、有田焼の窯元の若手経営者や後継者でつくる「NEXTRAD(ネクストラッド)」の初の展示イベントが22日、有田町の佐賀県陶磁器工業協同組合で始まった。磁器製造の工程や各社の多様な技術を紹介。持続可能な焼き物産地に向け、規格外品の社会実証実験販売もある。23日まで。

 チーム名は「次の伝統をつくる」の意味の造語で、2017年春に13人で結成。代表の徳永弘幸さん(徳幸)は「これから産地を担う立場として、有田焼産業の持続可能な未来に向け活動している」と話す。

 会場では、陶石や陶土から、型、釉薬、各種道具などを製造の工程順に展示する。13社のメンバーは各ブースで、自社の強みの技術を来場者に説明した。

 原田吉泰さん(吉右ヱ門製陶所)は割れて廃棄になる素焼き生地を再利用。釉薬として再調合し、器表面の泡の質感に活用した。福田雄介さん(福珠窯)は、染付後に色絵を描く染錦の行程が分かる皿を並べた。

 会場には金継ぎ体験コーナーを設け、窯元2社で工場見学も開いている。

 社会実証実験販売では、わずかな鉄粉などで流通品にならない焼き物を定価販売。瑕疵(かし)度合いに応じた金額を森林保全活動に寄付する。選別基準を見直して流通品を増やすことで、廃棄する焼き物やガス窯たきによる二酸化炭素(CO2)を減らすことを目指している。(古賀真理子)

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