9月、唐津市内で市民が企画した国会議員との意見交換会があり、参加した子育て中の母親に感想を聞いた。「(国会議員は)違う世界にいる人」という表現があった。だからなのか、10人足らずの集まりで質問をした母親は「直接、意見を聞いてもらって心がすっきりした」と語った。つらい思い、悩んでいる母親の存在を知ってもらったことが大きかったようだ。

 市民との距離を縮めようと、19日公示の衆院選で各候補者はSNSを活用するなど幅広い層へのアプローチを試みている。有権者の方も能動的に政治を知ろうと、意見交換会など手探りで動き始めている。

 話題のユーチューブ動画「投票はあなたの声」を見た。俳優や歌手らが「広告でも政府の放送でもなく」と説明した上で若者に投票を呼び掛けている。これまでも人気タレントを使った選挙管理委員会の投票を促す広報はあった。自らの意思で動いたかどうかが、訴える力に比例するかもしれないと思えた。

 「人生は無数の三叉路(さんさろ)。選ばないといけない」と作詞家の言葉を引く(「喫茶店で松本隆さんから聞いたこと」山下賢二著)。選択の積み重ねで道ができているという。選挙も、投じた1票が未来への道をつくっていく。(唐津支社長・辻村圭介)

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