周囲の励ましを受けたリハビリ生活を振り返り、「花のように生きる、応援される生き方に」と語った腰塚勇人さん=唐津市の唐津西高

 90年前、唐津市の松浦川で子ども2人を救って亡くなった女学生をしのぶ顕彰講話「命の授業」が14日、唐津市の唐津西高であった。神奈川県の元中学教諭の腰塚勇人さん(56)が、転落事故からリハビリを重ねて復帰した経験を振り返り、「夢は今を生きる力。一人じゃ頑張れなかったが、周りの家族や同僚が夢を与えてくれた」と呼び掛けた。

 全校生徒約470人が聴講した。腰塚さんは体育教諭だった約20年前、スキー中に後頭部から転落し、全身まひになった。過酷なリハビリに励み、自力で歩けるようになったという。家族や看護師をはじめ、復帰後にクラスの担任を準備して待ってくれた同僚や生徒の優しさに触れ、「毎日励まし、最後まで支えてくれた。これから大事な命の使い方をどうするか、考えた」と振り返った。

 周りの存在を「ドリー夢メーカー」と表現した腰塚さん。「明るく、癒やされる花のように応援される生き方をしたいと思う。この行動はやめなきゃなと思うことが誰にでもある。一つでもそれを実践してみて」と語り掛けた。

 同校は、前身の旧制唐津女学校に在籍した中尾ハナさんが1931年、自らの命と引き替えに松浦川で溺れていた小学生2人を救ったことを語り継ごうと、2000年から「ハナコフェア」と題して講話を開いている。(横田千晶)

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