関係者による全体会議で巡行開催の経緯について説明する唐津神社の戸川忠俊宮司(左)。右は唐津曳山取締会の山内啓慈総取締=唐津市文化体育館

市民や観光客に唐津くんちの観覧自粛を呼び掛けるチラシ

 唐津くんちの2年ぶりの曳山巡行が決まった15日、市民からは久しぶりに動く曳山を見られることに安堵の声が聞かれた。新型コロナウイルス感染は落ち着いているものの、感染状況次第では巡行が中止になる可能性があり、「今の状態でやっていいのか…」との思いもにじんだ。

 8番曳山「金獅子」(本町)の曳き子を務める出隆祐さん(27)は「曳き子としてはくんちをすることで唐津を明るくしたい。でも、市民としてはコロナが拡大するかもしれないという複雑な気持ち」とこぼす。本番までにワクチンを2回接種して参加する予定。「まずはコロナを広めないこと。少しでもコロナが収まるよう願いを込めて曳きたい」と意気込む。

 15日の全体会議では、観光客対策としてJR唐津駅やバスセンターなどに観覧自粛の張り紙や看板を設置するほか、臨時駐車場を設置せず、シャトルバスも運行しないことを市の担当者が伝えた。ただ、市旅館組合によると、11月2、3日の市中心部の旅館はどこも満室状態で、観光客の来訪が予想される。中心部で飲食店を経営する女性(65)は「3日は淡々と営業する。市外や県外から来た人を拒否はできないから」と不安を募らせた。

 会議では、唐津神社境内や市民会館前に当日、感染予防を行った上で複数の露店が出店する予定であることも伝えられた。小学校の校長からは「子どもたちは必ず利用する。できたらない方がいい」という意見が出され、別の校長も「子どもたちをどう守るか。不安を感じている」と語った。

 2年ぶりに曳山が巡行することに歓迎の声が聞こえる一方、8~9月にまん延防止等重点措置が旧唐津市に適用されたことを踏まえ心配する人も。市中心商店街の女性(70)は「今年はおとなしくして、来年盛大にやってほしい」と話した。(中村健人)

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