8月中旬の大雨で被災した中小企業の再建支援に向け、国や佐賀県が県内全域を対象に特例的な補助制度を設けたことを受け、中小事業者らからは「これで先を見ることができる」と歓迎の声が上がった。ただ、浸水被害が短い期間で繰り返されているだけに「根本的な治水対策も進めてほしい」との要望も聞かれた。

 施設などの復旧費用が対象で、補助上限額は3億円、最大4分の3が公費負担となる。工場が被災した弘田鉄工所(武雄市橘町)の弘田傑社長(40)は「4分の3の補助はありがたい」と歓迎する。工作用機械の復旧を進めているが、「先を見据えて経営していくためにも負担を減らせることは大きい」と話す。

 県産業政策課によると、今回の大雨で被災した事業者のうち、半数は武雄、大町以外の自治体だという。そのため県は独自に県内全域で同様の支援を決めた。昨年に引き続き浸水被害に遭った「ミマツ工芸」(神埼市千代田町)の實松英樹代表(55)は「情報を吸い上げ、いろんなことを考えてもらっている」と県の動きを評価する。

 一方で、「水が来ないような手だてができないと、機械の購入などの予定も立てられないし、ここで商売を続けられない」と實松代表。「内水氾濫を防ぐための根本的な対策を行政主導で進めてほしい」と訴える。(大橋諒)

佐賀2021大雨
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