短時間(30分以内)での図書館利用を呼び掛ける貼り紙。緊急事態宣言の解除決定を受け、利用時間が60分まで緩和され、通常利用に近づく=鳥栖市立図書館

 隣接する福岡県に出されていた緊急事態宣言の解除決定を受け、鳥栖市は28日、国の宣言解除に合わせて市内60の公共施設の利用制限を解除する方針を決めた。「利用は短時間、30分以内で」としていた市立図書館は60分まで制限を緩和する予定で、利用者からは歓迎の声が聞かれた。

 鳥栖市は、福岡県との人の行き来が多いため、8月から文化会館や体育館、運動広場など多くの公共施設で、県外居住者への利用自粛要請、午後8時までの利用時間短縮を行っていた。

 市立図書館も県外居住者の利用自粛要請に加え、3密対策として利用を30分に制限し、新聞・雑誌や児童図書コーナーなどのいすを完全に撤去していた。制限解除後も利用時間を60分に制限、閲覧用のいすも密にならない形で一部を戻すなど、段階的に通常の利用環境にしていく考えだ。

 市教委生涯学習課の中溝雄二係長は「心苦しいが仕方がなく、利用者からは『早く戻ればいいね』という声もいただいていた」という。市内の男性(78)は「短時間利用の貼り紙があり、館内放送もあるので気になって早く帰っていた。利用しやすくなるのはありがたい」と話した。

 福岡県との往来を自粛していた県境地区の住民からも緊急事態宣言解除決定を喜ぶ声がもれた。基山町の公務員櫻井奈保子さん(26)は通院などやむを得ない時しか福岡を訪れなかったといい、「ようやく買い物に行きやすくなる」とほっとした様子。感染の不安が完全に払しょくされたわけではないものの、「店側もきちんと対策しているだろうし、友人などに誘われたら飲食店を利用するかもしれない」と話した。(樋渡光憲、瀬戸健太郎)

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