ドライドック遺構(一部)の原寸大模型と解説映像

 三重津海軍所跡は、幕末の海軍の様子や日本の在来技術と西洋技術の融合、自然環境を巧みに使った洋式船の運用方法が具体的に分かる貴重な遺跡として2013年に国史跡として指定され、2015年には「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成資産として世界遺産に登録されました。

 三重津海軍所跡では、ドライドック木組み遺構など、木材を多用した遺構が土中から確認されていますが、木材の劣化防止には、できるだけ空気に触れず酸素が少ない状態を保つことが重要です。そのため、これらの遺構は地中に埋め戻し適切に保存しています。これが「見えない三重津」と言われる所以(ゆえん)です。

 世界遺産登録以降、現地に来訪された多くのお客様に、VR機器によるCG映像等で稼動期の三重津海軍所の様子を紹介してきましたが、「実物を見たい」との声が多く寄せられていました。

 そのため、「佐野常民と三重津海軍所跡の歴史館」(旧佐野常民記念館)では、ドライドック遺構の一部を原寸大模型で再現し、それと連動した映像でドライドックの運用方法を解説するなど、「見えない三重津」が見える、体感できる展示を行っています。また、佐野常民に関する展示も新しくなり、世界遺産「明治日本の産業革命遺産」ガイダンスコーナーを新設するなど、見どころが満載となっています。ぜひご来館ください。

(佐賀市歴史・世界遺産課 北村康祐)

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