多久市は、放課後児童クラブの利用料を2022年度から段階的に引き上げる条例改正案を28日開会の定例議会に提出する。児童を預かる支援員の待遇改善が理由だが、20年12月の定例議会で同様の改正案は否決された。市学校教育課は「財源が限られる中、クラブの安定的な運営には引き上げが避けられない」と再提出の理由を説明、支援員が不足している状況も解消する必要があるとしている。

 改正案は平日の利用料を22年度から千円ずつ引き上げ、24年度に月額4400円にする。夏休み期間は24年度までに現行より千円~1800円、冬休みと春休み期間は1300円それぞれ引き上げる。土曜日の利用料と平日の延長料金は、22年度に月割りから日割りに変更する。

 市によると、20年度のクラブの運営費は4500万円で、利用料収入は617万円。残りは市と国、佐賀県が3分の1ずつを負担した。国は運営費の半分を利用料で賄うという目安を示しているが、現行の料金は県内20市町で最低の水準になっている。

 支援員25人はいずれも非正規職員で、正職員との格差是正のため20年度に期末手当や通勤手当の支給を始めた。人件費は19年度に比べて1450万円増えており、利用料を据え置いた場合、22年度は市が新たに660万円を負担する必要があると説明している。

 本年度のクラブの利用者数は292人。共働き世帯の増加などに伴う利用増に支援員数が追いついておらず、22年度に少なくとも2人増やして改善を図るとしている。

 利用料の引き上げを巡っては、市が21年度の改定を目指し、20年の12月議会に条例改正案を提出した。議会側は「新型コロナウイルスの感染拡大で収入が減った世帯への支援策が打ち出されている中で、負担増になる改正は避けるべき」として賛成少数で否決、引き上げ時期の先送りを求めていた。(谷口大輔)

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