唐津では初めてとなる対馬の陶芸家・武末日臣さんの個展=唐津市呉服町の一番館

対馬の陶芸家・武末日臣さんによる酒器

対馬の陶芸家・武末日臣さんによる酒器

対馬の陶芸家・武末日臣さんによる酒器

 長崎県対馬の陶芸家の武末日臣さん(65)による個展が、唐津市呉服町の一番館で開かれている。李朝陶磁の柔らかさを追い求め、たたずまいに心引かれる。10月3日まで。

 武末さんは対馬の役場に勤めた後、34歳ごろから趣味で続けていた焼き物の世界に飛び込んだ。実家が神社で、祭事などで使う骨董(こっとう)が身近にあったという。国内の文献を調べ、韓国の窯跡で発掘調査をするなど独学で制作してきた。

 韓国には年4、5回訪問し、古い陶片などからヒントを得て作陶に生かしている。今年は新型コロナウイルスの影響で訪れていないが、「韓国の焼き物などには左右対称でない、ゆがみがある。それを生み出した土地の空気や食、風土も知りたいと思う」と話す。

 井戸茶碗や粉引、三島、刷毛目の酒器、食器など約100点を展示する。放射線状に温かみのある線が入った向付、注ぎ口や付け根に手の感触が残ったような「やわらか手片口」といった存在感のある作品が並ぶ。武末さんは「精製せず、自然のまま作ることを大切にしている。李朝の柔らかさや形を崩さずに作りたい」と語る。(横田千晶)

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