困窮家庭を支援する食品を保管している鹿島市社会福祉協議会のフードバンク。担当者は「コロナ禍でさらに家計が苦しくなっている世帯もある」と指摘する

 「子どもの貧困」の実態に迫ろうと佐賀県が実施した「子どもの生活実態調査」。所得が低い世帯の子どもの3割は、朝食を毎日食べていない状況が浮かんだ。「食費が足りない」「朝食は食べないことが多い」。切実な声は支援の現場にも寄せられ、新型コロナウイルスの影響も及んでいる。

 鹿島市社協は、困窮家庭に米や、そうめん、菓子類など食品を支給する「フードバンク」を実施している。8~9月には弁当を無料宅配する取り組みも行い、栄養バランスのとれた夕食をひとり親家庭などの16世帯に3~4日間届けた。

 職員の諸上友美さんは「寄せられる相談で実感するのは、もともとうまく回っていなかった家計が、コロナ禍でさらに苦しくなっている」と指摘する。切り詰めた生活が続いて食費を捻出できず、「子どもには食べさせているけど、自分は食べていないという親もいる」

 コロナ禍で生活が苦しくなった世帯からの「緊急小口資金」の申請も増え、心配は尽きない。諸上さんは「家庭内の困窮度合いは外から見えにくく、貧困の問題は隠れてしまいがち。周囲に助けを求められずに困っている人をいかに支えていくかが大切」と話した。(中島幸毅)

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