所得の低い世帯の子どもは朝食を毎日食べる割合が低い-。佐賀県が昨年度、独自に実施した「子どもの生活実態調査」でこんな傾向が浮かび上がった。朝食を「毎日食べる」と回答した所得の低い世帯は約7割と、それ以外の世帯の8割超と比べて低く、週に1回以上欠食があるとした回答の割合はそれ以外の世帯の約2倍に上った。所得の低い世帯のうち、半数以上をひとり親家庭が占める状況も映し出された。

 調査は2020年7~8月に県が初めて実施。小学2年と5年、中学2年、高校2年の児童生徒や保護者を対象に3516世帯から無記名で回答を得た。県は、集計した世帯の年収と家族構成から中央値(275万円)を算出。中央値の2分の1未満の世帯を「所得の低い世帯」とし、それ以外の世帯と比較した。

 朝食の頻度(児童回答)について「毎日食べる」と回答した所得の低い世帯は69・3%で、それ以外の世帯の84%を下回った。所得の低い世帯では週1回以上欠食がある層が約3割で、「ほとんど食べない(週1~2回)」は5・5%と、それ以外の世帯の2・7%の約2倍に上る。県こども家庭課は「経済的な理由で食べていないか、忙しくて朝食を準備できていないかのどちらかではないか。朝食をほとんど食べていない世帯もいるので、問題意識を持って取り組まないといけない」と危機感を持つ。

 また「子どもに行っている体験・経験」(保護者・複数回答)で、塾や水泳などの習い事に通わせているとの回答が、所得の低い世帯が49・3%だったのに対し、それ以外の世帯は68・7%と開きがあった。

 調査では「コロナ禍で困ったこと」(保護者・複数回答)についても質問。所得の世帯別で大きな差はなく、いずれも「生活リズム」や「教育・学習」の回答が約70%で上位を占めた。「コロナ禍における休校中の過ごし方」(児童・複数回答)では、所得に関わらず「学校の宿題をする」「テレビや動画を見る」の回答が80%以上となった。

 調査では、世帯を「ひとり親家庭」に分類した集計も取った。県こども家庭課は、所得の低い世帯のうち、半数以上をひとり親家庭が占める結果となったことを踏まえ、「まずはひとり親世帯に絞った施策がより必要になってくる」としている。(岩本大志)

このエントリーをはてなブックマークに追加