佐賀市富士支所の一角にあった事務所の明かりが消えたのは春先だった。「福祉は、佐賀市の大きな器の中で守ってくれると思っていた」。元富士支所長の吉浦利清さん(74)は、山あいで高齢者の生きがいづくりや子育て支援を担ってきた社会福祉協議会の支所が廃止されたことを惜しんだ。

 2005年と07年の2度の市町村合併で佐賀市は広域化し、同時に社協も全市域で一つになった。7支所体制が維持されてきたが、21年3月末で全支所が廃止になった。兵庫北のほほえみ館にある本所に人員を集中し、北部と南部に連絡所を設けた。

 背景には社協の財政難がある。人件費などを賄う年間予算は約4億5千万円で、市の補助金が削減されたり、介護保険事業収入が他の事業者との競合で減ったりして毎年約3千万円の赤字が続いていた。合併当時に約1億7000万円あった財政調整基金が底を突きつつあった。

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