国営諫早湾干拓事業(長崎県)の潮受け堤防排水門の開門を命じた確定判決の効力を巡る請求異議訴訟の差し戻し審の進行協議が22日、福岡高裁(岩木宰裁判長)であった。国側が「開門の余地を残した和解協議の席に着くことはできない」などとして協議打ち切りを求めていたが、高裁は10月27日の次回期日を設定し、改めて国と漁業者側の双方に見解を求める方針を示した。

 進行協議は非公開。終了後に会見した漁業者側弁護団によると、国が10日付で提出した意見書について裁判所から「ゼロ回答で何も答えていない」という趣旨の発言があった。高裁は、提案していた「話し合いによる紛争解決」について国側に、裁判とは別に利害関係者らが協議する場を設ける意向があるかも尋ねた。

 漁業者側の馬奈木昭雄団長は「裁判所は協議を打ち切らずに国に注文をつけた。和解に向けて議論の場が確保されることを望む」と話した。農林水産省は取材に「開門によらない基金による和解協議であれば、真摯(しんし)に検討する」としている。 (中島幸毅、小部亮介)

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