16日に閉鎖された香港の民主派団体「香港市民愛国民主運動支援連合会」のウェブサイト。トップページに1989年の北京での民主化運動の写真が使われていた(共同)

 【香港共同】香港の民主派団体「香港市民愛国民主運動支援連合会(支連会)」は16日夜、1989年の中国の天安門事件について、当時の写真や犠牲者遺族の証言などの資料を大量に掲載していたウェブサイトを閉鎖した。香港国家安全維持法(国安法)に基づき警察が要求した。「言論の自由」を制限し、事件の記憶を抹消する狙いだとの批判が広がった。

 支連会はフェイスブックやユーチューブなどのアカウントも閉鎖した。香港メディアによると、警察は削除要求の理由として掲載内容が国安法に違反すると指摘した。

 支連会が公開していた天安門事件の資料には、軍の発砲による死傷者や民主化運動の写真、香港で毎年開いてきた犠牲者追悼集会の映像などもあった。中国本土では公開が許されない内容で、問題視されたとみられる。

 「一国二制度」で自由が守られてきた香港では、支連会が中心となって事件の記憶を伝える活動を続けてきた。だが支連会は今月9日に国安法の国家政権転覆扇動罪で起訴され、解散の危機に直面している。サイトも閉鎖を強いられ、香港でも事件の記憶が急速に風化していく可能性もある。

このエントリーをはてなブックマークに追加