国営諫早湾干拓事業(長崎県)の潮受け堤防排水門の開門を命じた確定判決を巡る請求異議訴訟の差し戻し審で、開門派の漁業者側弁護団は17日、国側が和解に向けた協議の打ち切りを求めた姿勢を批判し、詳細な説明を求める意見書を福岡高裁に提出した。「話し合いによる解決を訴え続ける」と強調している。

 意見書で漁業者側は、国の対応について「具体的な意見すら述べないままで独善的だ」と指摘。高裁が積極的な関与を促しているのにもかかわらず「国は、どのように判断して打ち切りを求める結論に達したのか説明を」と訴えている。

 藤津郡太良町の漁業者、平方宣清さん(68)は「話し合いでベストな案を探ろうという裁判所の提案に応じない国の姿勢に怒りと落胆がある。問題解決がますます遠ざかってしまう」と話す。

 福岡高裁は「話し合いによる解決のほかに方法はない」として、開門・非開門の前提条件を設けず、和解協議を開始することを両者に提案したが、国は「開門の余地を残した和解協議の席に着くことはできない」として応じていない。(中島幸毅)

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