ゲームやアニメの登場人物にはわかりやすく単純(たんじゅん)化した個性(こせい)、キャラ設定(せってい)があります。このような設定、実際(じっさい)にもあればわかりやすくて便利ですし、自分やまわりの人にもあてはめて考えることがあると思います。あなたはどんなキャラですか?
 キャラ設定は、人のことをざっくりと理解(りかい)しやすくし、役わりとしても使いやすいですが、自分でも友だちに関してでも決めつけや思(おも)い込(こ)みとしてその設定のわくの中に押(お)し込(こ)んでしまう場合があります。作品の中では必要な設定ですが、現実(げんじつ)の人間に当てはめるのは無理があります。人間はキャラのわくの外にも興味(きょうみ)を持ったり学んだりするものです。キャラに似合(にあ)わないことをしたり、思ったりもします。もっと複雑(ふくざつ)であいまいなものですし、日々変化するものです。キャラ設定の中だけで生活していると、設定外の大事な第一歩をふみ出しそびれてしまうかもしれません。
 自分らしく生きるのが良(い)いこととされる今、自分らしさに悩(なや)んで自分にキャラ設定を作っている人もいるでしょう。でも、キャラ設定でしばられてしまわないように気をつけてください。自分らしく生きるというのは、他人や社会の期待にしばられて、したいことができない、させてもらえないことが無いよう、自分がすることを選んでいいという意味です。自分やまわりが作ったキャラ設定を自分らしさとしてしばられてしまっては意味がありません。したいこと、目指したいことは変わっていきます。いつまでも同じキャラでなくてもいいのです。
(浄土真宗本願寺派僧侶、日本思春期学会理事 古川潤哉)

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