まん延防止等重点処置が解除された旧唐津市。酒類の提供が解禁され、男性客が久しぶりの酒を楽しんだ=13日午後8時ごろ、唐津市刀町

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、唐津市の旧郡部を除く市域が対象になった「まん延防止等重点措置」と、佐賀県内全域の飲食店を対象とした県独自の営業時間短縮要請が12日までで終了し、唐津市内の飲食店などでは13日から営業を再開した。酒の提供が解禁となり、安どの声が聞かれたが、隣接する福岡県では緊急事態宣言が続く。福岡からの来客も予想される唐津、鳥栖など県境地域の飲食店では、措置や要請の解除に緩むことなく、感染対策に余念がない。

 明かりがともった唐津市木綿町の歓楽街。人通りはまばらで、休業の張り紙が張ったままの店もあった。

 同町の「居酒家しあわせの駅」は約3週間の臨時休業を経て、13日から店を開けた。店主の堤下忠士さん(34)は「お客さんもまだまわりの様子を見ていると思う。第4波などの間の時期には客足もあったので、お客さんが戻れるよう店を開けて準備したい」と前を向く。

 午後8時前の店内では地元に帰省した大学生3人組が訪れ、食事と酒を楽しんだ。大学3年の女子学生(20)は「夏休み中は家で過ごしてばかり。ほとんど友だちとも外食に行けていないから、会える時に会っておきたいと思って」と話した。

 唐津市刀町の居酒屋「指山商店」でも同日、営業を再開した。雨で客足は伸びなかったが、SNSで営業再開を知った常連が酒や料理を味わった。同店代表の指山千登勢さん(47)は久しぶりの営業に「閉めてると気持ちも落ち込む。営業できてよかった」とほおを緩めた。

 一方で、感染再拡大への不安は消えていない。店には福岡県からの客も多く、営業しているかを確認する問い合わせもあるという。指山さんは「検温やマスクなどの対策をしているので断ることはないけど…」と表情を曇らせた。

 同じく福岡県に隣接する鳥栖市でも、公共施設の利用制限を30日まで延長するなど警戒が続く。鳥栖市の焼肉店「焼肉道」の中田博之オーナー(48)は、福岡県内からの来店者が増える可能性については「(佐賀県で時短要請が)解除されても知らない人が多く、すぐには来店につながらないのでは」としつつ「県の感染対策認証を取っており、スタッフ、お客さんの検温もしっかり行う」と油断することはない。

 (横田千晶、中村健人、樋渡光憲)

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