土砂災害の影響で、県道下の擁壁にできた亀裂やすき間を確認する住民=嬉野市嬉野町の大舟地区

 8月の記録的大雨で地滑りの兆候が見られていた嬉野市嬉野町大舟地区の「避難指示」が、4週間ぶりに解除された。住民たちは「家に帰れることになって、ほっとした」と長引く避難から解放され、安堵(あんど)する様子が見られた。一方で、今後しばらくは大雨や地盤の動きによって、その都度避難指示が出るなど警戒が続く。「何度も避難するとなると大変。家の修理も迷う」と不安も聞かれた。

 大舟地区は地滑りの影響で県道106号が通行止めとなったが、避難指示解除とともに片側通行が可能となり、住民たちが車で自宅の様子の確認に戻った。社会福祉協議会などのチームが各世帯を訪れ、復旧支援ボランティアの希望調査も行われた。

 「長かった」。市内の旅館に身を寄せていた50代の女性は、無数の地割れが起きた敷地内に目をやりながら避難生活を振り返った。「罹災(りさい)証明書の申請もまだで、やることがいっぱい。大雨でまた地盤が動いたらと考えると、家の修理もどこまでするか悩む」と心情を吐露した。

 60代の男性は、生まれ育った家が被災したものの、「ふるさとだから、できるなら離れたくない。ここで安心して暮らせるよう、願っている」と語った。(古賀真理子)

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