ツイッターにインスタグラム、フェイスブック、YouTube(ユーチューブ)、TikTok(ティックトック)。さまざまなSNSが普及し、誰もが発信できる時代に佐賀県内でも、独自路線の情報発信でフォロワー数を増やしている店があります。多くの人をとりこにしていたのは、そこで働く人たちの個性あふれるキャラクターでした。
“みよちゃん”“ふくちゃん”の愛称で親しまれているのは、「武雄温泉物産館」(武雄市)スタッフの緒方美代子さん(53)と福田有都子さん(52)。2020年春ごろからインスタグラムに動画の投稿を開始、11月からYouTubeチャンネルをスタートしました。「物産館では、野菜、生花、精肉、手作りのスイーツやパンなど多様な商品を販売しています。店に来たことがない人に向けてわかりやすく商品を説明し、来店のきっかけになればと思ったんです」と福田さん。
共にここで働き始めて20年以上という2人は息ぴったり。新商品や特売品の紹介、生産者へのインタビュー…。時にはお客さんを巻き込み、台本なしにテキパキと進行する福田さんの隣で、緒方さんが絶妙なボケを披露し笑いを誘います。「自分たちが楽しみながら、活気ある物産館の雰囲気を伝えられたら」。現在インスタグラムのフォロワー数は3800人ほど。2人の掛け合いはもちろん、フルーツサンドやマリトッツォなどトレンドも取り入れた魅力的な商品の数々で、新たな客層の獲得に成功しています。
TikTok1万5600人、インスタグラム1万3000人のフォロワー数を誇るのは、伊万里市のスーパー「ファインズTAKEDA」。動画を中心としたSNSは、3代目社長の竹田智史さん(34)と、弟で副社長の温史さん(30)が二人三脚で運用しています。フォロワーが急増したのは今年4月。温史さんが、担当の総菜コーナーや店内放送で行っている替え歌でのパフォーマンスが注目を浴びたのがきっかけでした。「マル・マル・モリ・モリ!」や「LOVEマシーン」「香水」など誰もが知る曲をアレンジし、軽妙なダンスと共に総菜のPRをする姿は「近くにこんなスーパーがあったら」「伊万里まで見に行きたい」と大好評です。
一連のパフォーマンスは日常の風景。揚げたて総菜の“あつあつセール”は、毎週土・日曜の10時半から開催しているので、このタイミングで行けば生パフォーマンスが見られます。創業の地でもある長崎・平戸から仕入れる新鮮な魚介類、手作りにこだわる安くておいしい総菜など、人も商品も魅力あふれる店です。
多様化するSNSに柔軟に対応しファンを獲得した2店。これからの発信が楽しみです。(岩永真理子)
武雄温泉物産館
[住]武雄市武雄町昭和805
[電]0954-22-4597
[営]8時半-17時
[休]なし
[他]3万円が当たる「ジャンボカボチャ
重量当てキャンペーン」を開催中
(2000円以上の購入で応募可)
ファインズTAKEDA
[住]伊万里市山代町楠久津177-340
[電]0955-28-2888
[営]9時-22時
[休]1月1日のみ
[他]毎月第4日曜にイベントを開催
9月は「生鮮祭り」
偶数月はイベント満載の「たけだ祭り」