8月に大雨で崩落した茶畑=嬉野市嬉野町内野山(9月8日撮影)

大雨で崩落した嬉野市の茶畑を視察した野上浩太郎農相(左)に、被害状況を説明する村上大祐市長(右)=嬉野市嬉野町

 8月の記録的な大雨による佐賀県内の農業被害を受け、野上浩太郎農相が8日、大規模な土砂崩れが発生した嬉野市の茶畑を視察した。首長らと意見交換も行い「一日も早い営農再開に向け、できるかぎりの対応をしたい」と、早期の応急復旧工事を可能にする制度を活用する案を示した。

 野上農相は嬉野市嬉野町内野山地区で、幅120メートル、長さ400メートルにわたる地滑りによる大規模な土砂崩れが起きた茶畑などを視察した。村上大祐市長が78件を数える茶畑被害についてパネルで説明した。

 市役所での意見交換会には山口祥義知事や武雄市の小松政市長、杵島郡大町町の水川一哉町長、JA幹部らが出席した。

 山口知事が野上農相に復旧、復興への支援を求める緊急要望書を手渡し、8日現在で農作物や農業施設などの被害総額が約149億円に上ることを説明した。園芸作物向けの止水壁や排水ポンプ整備、営農再開に向けた大豆の種苗、農業機械への支援も求めた。

 野上農相は意見交換後、「広範囲に茶畑で被害が発生していることなど、深刻さを改めて認識した」と記者団に述べ、応急工事ができる査定前着工制度などを活用し、早期復旧を支援する考えを示した。

 山口知事は「排水機場のポンプは原状復旧ではなく改良復旧型で、止水板もかさ上げのような形で対応するとのことで、ありがたい」と話した。村上市長は「今は施肥や消毒をして春先のお茶をとるための重要な時期。スピード感ある対応が重要と伝えたが、査定前着工の話があり、心強い」と述べた。(古賀真理子)

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