コガラの「ディー、ディー、ディー」という鳴き声は「集まれ」、シジュウカラの「ヒー、ヒー、ヒー」は「タカが来た」。互いに教え合い、天敵から身を守っている。そんな研究成果が以前、テレビで流れていた◆人間の言葉のようなコミュニケーション能力が本当にあるのか。にわかには信じがたいが、小鳥には数種類が一緒になって集団で行動する習性があるという。「混群」といわれ、なぜ混群をつくるのかについてはいろんな説があるそうだ◆小鳥に比べれば、政界の混群は分かりやすい。群れをつくる最大の目的は勢力拡大。自民党総裁選は17日告示、29日投開票で、混群づくりの動きが慌ただしくなってきた。立候補するかどうかはもちろん、どの群れに入るかは間近に迫る衆院選や選挙後の処遇にも関わってくる◆総裁選の情勢は菅義偉首相の退陣表明で一変した。複数の名前が挙がっているが、旧来型の派閥争いでは困る。「ディー、ディー、ディー」と仲間の参集を呼び掛けるだけでなく、直面する新型コロナ対策や経済政策などについて国民に分かる言葉で展望を語ってほしい◆自民党の顔が誰になるのか。党内の選挙戦とはいえ、次の首相選びであり、じっくりと混群の様子を観察したい。新しい首相が決まれば政権選択の総選挙。その時に備えて観察日記をつけておく。(知)

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