佐賀県における人口10万人当たりの感染者数

飲食店からの注文が止まり、店頭販売強化で秋のひやおろしを並べる「酒のナガタ」の永田政嗣社長。まん延防止の重点措置解除で注文が戻ることを期待した=唐津市町田

 新型コロナウイルスの感染拡大で佐賀県に適用されている「まん延防止等重点措置」について、佐賀県の山口祥義知事は7日、期限通り12日までで解除するよう政府に求める考えを明らかにした。対象地域に指定していた合併前の旧唐津市の感染状況が落ち着いていることから、延長は求めない。県内全域の飲食店を対象にした県独自の営業時間短縮要請も12日までで終了する方針。

 旧郡部を除く唐津市の直近1週間の人口10万人当たりの感染者数はピークの8月25日時点で1日平均41・8人と、緊急事態宣言が出されている東京都を上回っていた。27日に重点措置が適用され、9月6日時点で6・0人まで減少した。

 県全体で見ても、第5波の7月27日から8月23日まで28日間連続で前週の同じ曜日の感染者数を上回っていたが、8月24日から下がり始め、15日連続で下回った。

 山口知事は対策本部会議で「(重点措置で唐津に)声掛けした後、すごい勢いで感染が減った。よくやり遂げていただき、唐津に心から敬意を表したい」と述べた。終日の酒類提供停止や大規模集客施設の営業時間短縮要請などの重点措置は12日までで解除するよう政府に求める。県内全域の飲食店を対象に午後9時までとした県独自の時短要請も12日までで終了する。

 重点措置の解除は、都道府県の意向を踏まえて首相が判断する。佐賀県は既に事務レベルで病床使用率や唐津市の状況を報告し「延長が必要な状況ではない」と伝えた。政府は、厚生労働省に対策を助言する専門家組織の8日の会合を踏まえて対応を決める方針。

 山口知事は「県庁が(時短要請などの)声を掛け、県民と頑張ることに成功している。解除する時もしっかり解除し、めりはりをつけるのが佐賀のやり方。また感染拡大の兆候が出てきたら、逡巡(しゅんじゅん)せずに県民に声を掛けたい」と強調した。

 唐津市町田の酒店「酒のナガタ」の永田政嗣社長(56)は「飲食店や市民がみんな我慢し、努力して感染者が減ってきている」と話し、重点措置解除後に暮らしや営業が回復に向かうことを期待した。(栗林賢、辻村圭介)

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