佐賀県内の4信用金庫、主要2信用組合の2021年3月期決算は、4金融機関で減収減益となった。日銀のマイナス金利政策が続く中、新型コロナウイルスの感染拡大が追い打ちを掛けた格好だ。足元ではコロナ禍が長期化しており、景気の下振れに警戒しつつ、中小事業者を支援するという難しいかじ取りが続いている。

 九州ひぜん信用金庫は経常収益が2・52%減、経常利益が25・92%減となった。減収は2期連続で、減益は3期連続。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う実質無利子・無担保の融資(ゼロゼロ融資)で貸出金残高は増えたものの、利回りが低下して貸出金利息は2・14%減だった。コロナ禍を考慮し、不良債権処理を進め、引当金を積み増すなど来期に備えた決算となった。

 佐賀信用金庫は2期ぶりの減収、2期ぶりの減益となった。有価証券利息配当金は増えた一方、貸出金利息が減り、国債の売却益も前年の反動で大きく減った。貸出金に伴う信用コストが1億3500万円増え、減益となった。本業のもうけを示すコア業務純益は7400万円増の3億2100万円だった。

 伊万里信用金庫は3期連続の減収、2期ぶりの増益だった。ゼロゼロ融資で貸出金残高が伸びて貸出金利息が0・44%増の10億100万円と微増した。一方、前期計上した保有する有価証券の減損処理費用などが大きく減ったため、増益となった。

 唐津信用金庫は減収減益でともに2期ぶりだった。貸出金利息は0・73%増の9億7200万円と伸びたが、元支店長の男性が不正な融資金を私的に流用していた問題で、融資残高約2億円を貸倒引当金として処理したことから、減益となった。

 佐賀西信用組合は2期ぶりの減収、2期連続の減益となった。有価証券利息配当金は増加したものの、利回りの低下で貸出金利息が減り、国債などの債券売却益も減った。

 佐賀東信用組合は2期ぶりの増収、2期ぶりの減益だった。貸出金残高が増えたことで貸出金利息が3・13%増となり有価証券利息配当金も増え、増収となった。一方、予防的に貸倒引当金を積み増したことで費用が増え、減益となった。(大橋諒)

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