多久市長選で7選を果たし、支援者とグータッチを交わす横尾俊彦さん(左)=5日午後10時7分、多久市北多久町の事務所(撮影・山田宏一郎)

 2013年以来8年ぶりの選挙戦になった多久市長選は5日、現職の横尾俊彦さん(65)=北多久町=が7選を果たした。1997年の初当選から6期24年。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う不安や先行きの不透明感が漂う中、「未来への責任を果たし、活路を見いだす」と市政の継続を訴え、信任を得た。

 当選が確実になった午後9時半すぎ、横尾さんは事務所に集まった約70人の支持者に拍手で迎えられた。「私だけの力では何もできない。関わっていただいた皆さんのおかげで走り抜くことができた」と感謝の言葉を述べた。

 8月中旬の大雨で市道や農地など230カ所以上の被害が報告された。告示の前日には、市内の介護老人保健施設で新型コロナの感染者集団(クラスター)が確認された。街演中も被災箇所の確認や担当職員とのやりとりに追われ、復旧予算の査定などで公務に戻ることもあった。

 3月議会で出馬の意向を表明した後、「7選は長すぎる」という市民の声を聞いた。新人の2候補は人口減少が続く状況を挙げて市政の刷新を主張した。「この24年間の評価が問われる選挙」と気を引き締め、早朝から沿道に立って通勤途中の車に頭を下げた。

 選挙期間中、連日1万歩以上歩いた。商店街や住宅地では、新型コロナによる収入減や感染を心配する声を聞いた。「もっともっと取り組まなければならないことがあると教わった7日間だった」と横尾さん。「市民の心に響く行政になるように汗をかき続ける」と誓った。(谷口大輔)

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