東京パラリンピックがきょう閉幕する。猛暑、大雨、コロナと沈みがちになる中で、熱いプレーに元気をもらった。無事に開催できて本当によかった。大成功といっていいだろう◆注目していた選手がいる。車いすテニスの大谷桃子選手(26)=西九州大―かんぽ生命=はもちろんだが、ほかにアッバス・カリミ選手(24)、藤井美穂選手(26)、岡崎愛子選手(35)◆カリミ選手は生まれつき両腕がない。8年前に祖国アフガニスタンを離れ、難民選手団として競泳に出場した。藤井選手は生後10日で右足を切断。20歳で自転車を始め、左足だけでペダルをこぐ。岡崎選手は同志社大2年生だった2005年、JR福知山線の脱線事故で車いす生活に。今大会はアーチェリーでベスト8◆健常に生まれていたら、事故に遭わなかったら、病気しなかったら…。「考えても仕方ないこと」は頭から振り払い、「今の自分」で勝負する。強い。競技の伴走者から生涯の伴走者へとプロポーズの演出もあり、「共生」の意味を改めて考えた。パラリンピックの「レガシー(遺産)」だろう◆大谷選手はきのう、上地結衣選手(27)と組んだダブルスで見事銅メダル。2日付のこの欄で(知)さんが記した「記憶に残る3文目」がきれいにつながった。おめでとう。そして、全ての選手に感動をありがとう。(義)

下記のボタンを押すと、AIが読み上げる有明抄を聞くことができます。

このエントリーをはてなブックマークに追加