乾式貯蔵施設について事前了解する旨の回答書を九電側に手渡す脇山伸太郎町長(右)=玄海町役場

 九州電力が玄海原発(東松浦郡玄海町)で計画している乾式貯蔵施設の設置について玄海町は3日、事前了解した。脇山伸太郎町長は規制委の許可や玄海町議会の原子力対策特別委員会の判断などを考慮し「安全性は担保されている」と述べた。使用済み核燃料の保管量を増やすための施設で、九電は2027年度の運用開始を目指している。

 乾式貯蔵は、使用済み核燃料を特殊な金属容器(キャスク)に入れて空気の流れで冷やす仕組み。九電は19年1月に原子力規制委員会に原子炉設置変更許可申請を行い、規制委は今年4月に計画を許可した。九電の計画では、正門の近くに整備する予定で、事業費は約290億円。

 玄海町の脇山町長は同日、町役場で乾式貯蔵施設の設置について事前了解をする旨を九電側に伝えた。計画実施に向けては「使用済み燃料の増加や保管の長期化を危惧する意見もあることから、関係機関と連携し、責任を持って計画的に進めること」などを要請し、住民の安心安全を最優先とすることを求めた。

 回答書を受け取った九電玄海原子力総合事務所の篠原雅道所長は「使用済み燃料の貯蔵対策は、地域の皆さまの関心と不安がある。乾式貯蔵と(現在工事が進んでいる)リラッキングを着実に進め、対策に万全を期す」と述べた。

 乾式貯蔵施設を巡っては安全協定に基づき、佐賀県にも事前了解願が出されている。玄海町の事前了解を受け、県原子力安全対策課は「専門家の意見も伺いながら丁寧に確認していき、判断を検討したい」としている。(中村健人、岩本大志)

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