複数の国策課題を抱える佐賀県内。現場の当事者たちは政権への不信感がある中、菅首相の退陣表明を受け、近く実施される衆院選での議論を求めた。

 佐賀空港への自衛隊輸送機オスプレイ配備計画の渦中にある佐賀県有明海漁協南川副支所の組合員の川崎賢朗さん(60)は、菅首相の退陣表明について「コロナ対応で求心力をなくし、限界だったのだろう」と受け止めた。

 配備計画について「自民党政権である限り、推進に変わりはない」とみる。誰が次の首相になるのかが気掛かりで「オスプレイを佐賀県に持ち掛けてきた安倍前首相のようなタカ派の人になれば、配備計画はさらに進むかもしれない」と心配した。

 国営諫早湾干拓事業を巡る訴訟で、国に対して開門調査を求める藤津郡太良町のノリ漁業者の大鋸武浩さん(51)は「不祥事が続いた安倍政権の後継で、不信感が拭えないままだった」という。

 訴訟では、裁判所から話し合いを促されているにも関わらず、国側は「開門の余地を残した協議の席には着けない」と態度を譲らない。大鋸さんは今後の衆院選も見据え「国の対応はおかしい。選挙で議論を深めてほしい」と訴えた。(大田浩司、中島幸毅)

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