エアコンが設置されている県内の中学校の音楽室

 新型コロナウイルスへの感染防止で学校でも換気が求められる中、佐賀県立高の特別教室のエアコン設置率は33・3%にとどまり、高校の全国平均を下回っている。公立の小中学校は全国平均を上回る57・1%。県内の小中高では、7月末までに全ての普通教室で整備が完了したが、特別教室では自治体によって設置率に大きな差が出ている。

 佐賀新聞「こちら さがS編集局」(こちさが)に保護者から「普通教室以外には、ほとんどエアコンが設置されていない」という声が届き、県内の状況を調べた。特別教室のエアコンの設置率は、文部科学省が2020年9月時点の調査結果を公表しており、全国平均は高校が43・7%、公立小中学校は50・5%となっている。

 特別教室には音楽室、理科室、家庭科室などがある。図書室や児童相談室、保健室など、基本的に全ての学校でエアコンが設置されているところも含まれるため、設置率は少なくとも3割程度になっている。

 全国平均を下回る県立高では、普通教室への設置が7月末に完了したばかり。特別教室に関し、県教育総務課は「本当に必要かどうか、学校側と協議していく予定」としており、「熱源のある調理室やパソコン室、近隣住民への影響が懸念される音楽室などについては、特に設置を検討していきたい」と話す。

 市町別では、設置率100%が神埼市、神埼郡吉野ヶ里町、三養基郡上峰町、杵島郡大町町、東松浦郡玄海町の5市町。陸上自衛隊目達原駐屯地がある吉野ヶ里町では、学校の窓が防音ガラスになっており、網戸も取り付けることができないという。防衛施設周辺の防音対策に関する補助金を使い、電気代を補助している。

 佐賀市では、18年度までに図工室や被服室などを含め、8割近くにエアコンを設置した。市内には音楽室や美術室が二つある学校もあり、子どもの減少などで使用実態のない特別教室は設置していない。授業で使う頻度が高い順に整備しており、担当者は「小中学校までは先生が教室に来ることが多い。公費負担の観点から優先順位は必要」と説明する。

 設置率が最も低いのは唐津市で28%、次いで伊万里市の28・2%だった。唐津市では5月末、普通教室の整備が完了したばかりで、担当者は「特別教室への設置は検討中」としている。(中島野愛)

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