佐賀県内の新型コロナ感染者数(2021年4月~8月)

新型コロナウイルス感染症に関する9月以降の医療提供体制を説明した山口祥義知事(右)=31日午後、佐賀県庁(撮影・山田宏一郎)

 新型コロナウイルス感染の「第5波」が続く中、8月に佐賀県内で感染が確認された人は2392人に上った。1人目の感染者が判明した昨年3月以降の累計は5139人で、この1カ月で46・5%と半数近くを占めている。県独自の非常警戒措置やまん延防止等重点措置により、1日当たりの感染者数や病床使用率はピーク時より下がったものの、いまだ高い水準で推移している。

 感染力が強いデルタ株への置き換わりが進み、7月下旬から2桁台が続いていた感染者数は、8月上旬の3連休やお盆期間の外出、帰省などを背景に急増した。16日に初めて100人を突破し、18日に過去最多の182人となった。

 8月の感染者数を市町別でみると、唐津市が688人で最も多く、佐賀市647人、鳥栖市258人と続いた。まん延防止等重点措置の適用対象になった旧唐津市は特に多く、1週間の人口10万人当たりの感染者数は一時、東京都を超えた。直近(24~30日)は旧唐津市が1日平均で20・3人とピーク時の半分に減り、東京都の26・6人を下回ったが、佐賀県全体の10・5人の2倍近くになっている。

 県内は65歳以上の高齢者へのワクチン接種が7月末までにほぼ完了し、8月の感染者は若い世代を中心に50代以下がほとんどを占めた。高校の部活動でクラスター(感染者集団)が相次いだ影響で、感染した高校生は第5波全体で114人となり、20人台だった第3、4波を大きく上回った。8月中に亡くなった感染者は最年少で基礎疾患がなかった30代を含む3人で、計27人になった。

 病床使用率は21日に65・5%、軽症・無症状者が療養するホテルの使用率は19日に74・1%とそれぞれ過去最高を更新した。県は中旬から自宅療養の実施に踏みきり、病床とホテルの使用率は50%前後に低下。自宅療養は26日に最多の592人、31日に半分の287人となった。

 31日に開かれた県の対策本部会議で、甲斐直美健康福祉部長は「医療現場に大きな負担が掛かっているが、入院が必要な患者には早期入院、早期治療の対応ができている」と説明し、「デルタ株は周囲に広がるスピードが早く、一人一人が感染予防策をより厳格に行う必要がある」と注意を呼び掛けた。(円田浩二)

このエントリーをはてなブックマークに追加