作品について解説する市川会長(左)=有田町の県立陶磁文化館

陶磁器技能士の浦郷壮さんの「青白磁つる首花瓶」

市川光山会長の「黒鍋島」の作品

 伊万里・有田焼伝統工芸士会と県陶磁器技能士連合会の初めての合同作品展が、有田町の県立九州陶磁文化館で開かれている。有田、伊万里焼400年の歴史で培った伝統技法から近年の技術を駆使した作品まで35人の約150点を展示している。

 伝統工芸士会の作品展が今年で20回目の節目を迎えたことから、合同で作品展を開いた。伝統工芸士は江戸期までの技術技法を使って製作する。現代の名工らを含む技能士は、さらに明治期から最近までの技術も用いて作品を作っている。

 両会の会長を務める市川光山さん(60)は21日の開会式で「400年の技術の全てを盛り込んだ合同展。小さな一歩だが、これからの陶磁器の歴史を考えると、偉大な一歩になることを願っている」と話した。

 市川会長は、黒の釉薬に下書きなしで赤絵を施した「黒鍋島」を出品。鉄分を多く含むため鉄粉が出て従来は商品にならなかった生地を、黒の釉薬で目立たなくし有効活用した。商標登録されたが、技術継承のため作り方を公開している。

 陶磁器技能士の浦郷壮さんの「青白磁つる首花瓶」は、機械的な乾燥により、自然乾燥では難しい細長い首の形を保った作品となっている。(古賀真理子)

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