県弁護士会館で開かれた校則に関するシンポジウム。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、一部にビデオ会議システムを使い、参加者はライブ配信を視聴した=佐賀市の同館

 校則がテーマのシンポジウムが21日、佐賀市の佐賀県弁護士会館であった。昨年度、県と佐賀市の教育委員会に中学校の不合理な校則を見直すよう提言した県弁護士会が、改定の動きを報告した。校則の歴史に詳しい専門家や学校関係者、スクールソーシャルワーカーらはパネリストとして意見を交わし、より良い校則のあり方を探った。

 県弁護士会の校則プロジェクトチームは、見直しを提言した昨年度から2カ年度で県立中4校と佐賀市立中18校の校則を調べた結果を報告した。見直しにより「評価できる改正点」として、制服では7校、髪型では5校が男女の区別をなくしたことや、下着について規制する記載がなくなった学校もあったことなどを紹介した。

 東島浩幸弁護士がコーディネーターを務めたパネル討議では、校則見直しに取り組んだ香楠中の宮副健治教頭が、教員で改定原案をまとめた上で風紀委員会で意見を出し合った過程を説明。あるべき校則の姿について、歴史的な経緯を踏まえ基調講演した西南女学院大の新谷恭明教授(学校教育史)は「自分たちが決まりをつくるプロセスから、決まりの大切さを学ぶ。そこに重要な教育的意義がある」と、生徒の意見を取り入れる必要性を主張した。

 スクールソーシャルワーカーの金子千春氏は、個別の配慮が必要な生徒への対応を問われ「実はそれぞれに違った個別的な配慮が必要で、『相談していい』という姿勢が大事。特別扱いされるのは自分のわがままだと考え、訴えることをちゅうちょした結果、学校に行かないという選択をすることもある」と指摘した。(志垣直哉)

 ※シンポジウムは後日、詳報する。

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