鳥栖-柏 前半31分、チーム2点目のゴールを決めて喜ぶ鳥栖MF小屋松知哉(左)=千葉県の三協フロンテア柏スタジアム(撮影・米倉義房)

 波に乗ったMF小屋松の勢いが止まらない。前半にこぼれ球を押し込んで2-0と突き放すと、1点差に詰め寄られた後半には、繊細なタッチでボールの軌道をわずかに変え、ネットを揺らした。ここ5試合で4得点。J1で自身初の1試合2得点もマークし「味方を使ってボールをコントロールすることや個人での突破力には成長を感じる」と、確かな手応えを口にする。

 小屋松は京都橘高の2年時に1年先輩だったMF仙頭と2トップを組み、全国選手権でチームを準優勝に導いた。仙頭とともに同大会では得点王(6試合で5得点)。翌年も4強入りし、FWとしての実績は十分にあった。

 プロ入り後は、サイドで起用されることが多かったが、転機が訪れたのは今年7月。日本代表活動に参加していた林(シントトロイデン)に代わり2トップの一角を担うと、その実力を遺憾なく発揮した。DFの裏への動き出しのうまさや判断力は抜群。「(FWは)元々やっていて好きなポジション。楽しくやれている」と笑みを浮かべる。

 さらに、この日の試合は新加入選手の活躍も際立った。これまでリーグ公式戦で全試合出場してきたMF飯野の代わりにMF小泉が先発出場すると、前線への鋭いパスや突破で好機を演出。前半13分の先制点につながったFKは、ゴール前に詰め寄っていた小泉が倒されたことで獲得した。

 今節でシーズンの3分の2が終了。中3日で2位横浜M戦が控えており、息を抜けない戦いが続く。ただ、鳥栖の攻撃を支えてきた林や松岡が抜けた今、新しい攻撃パターンで勝ち取った敵地での勝ち点3は、これから終盤戦を戦い抜く上で価値のある1勝になったはずだ。(井手一希)

 

 鳥栖・金明輝監督(処分明け後初勝利)

「僕の行為でチーム、Jリーグ全体に迷惑をかけた。僕が戻って負けていたので責任を感じていた。選手やスタッフに感謝」

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