浸水被害に遭った大町駅構内の機器室(JR九州提供)

大雨による浸水で踏切内に流れ着いたとみられる災害ごみ=16日、杵島郡大町町内のJR佐世保線踏切

 JR九州は11日からの記録的な大雨で、線路のゆがみや建物の浸水などの被害が九州の15路線の128カ所に上ったと19日発表した。佐賀県内では、被災した佐世保線肥前山口―武雄温泉が運転を見合わせる状態が続いているが、23日の始発から運転を再開する見通し。北方駅に停車したままになっている特急は一時、線路から1・6メートルの高さまで浸水したと説明した。

 今回の大雨では11~17日までの7日間で管内の21路線で約6200本が運休し、約38万人に影響した。

 佐世保線では機器室や車両、踏切など38カ所が被害に遭った。肥前山口―佐世保では大町、北方、高橋の3駅で信号機を制御する電気設備がある建物が浸水した。深さは大町駅で1メートル、北方駅で57センチ、高橋駅で50センチに及んだ。踏切設備も冠水し、レールの下の道床が流出したケースもあった。

 北方駅には13日に運転を見合わせ、14日の雨で浸水した博多発佐世保行きの特急みどり(4両編成)が停車したままになっている。乗客約50人は事前に降り、代わりのバスで移動した。

 被災後も雨が降り続いたため、復旧工事に影響が出たという。肥前山口―武雄温泉は2019年8月の佐賀豪雨でも被災しているが、JR九州は「(2年前の被災で)設備のかさ上げなど対策をしたものもあり、被害を軽減できた部分もあったが、想定以上の浸水があった」と説明した。

 久大線日田―豊後森は復旧の見通しが立たず、23日からバスによる代行輸送を実施する。最終的な復旧の見通しや被害額は見通せないとしている。九州新幹線は19日から通常運行している。(大橋諒)

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