新型コロナウイルス感染の急増による病床逼迫(ひっぱく)を受け、軽症・無症状者への対応に自宅療養を導入した佐賀県。これまで「自宅療養ゼロ」を維持してきた県にとって重大な方針転換となるが、都市部のように入院が必要な患者に自宅待機を強いることはないと強調する。

 県はこれまで原則、中等症以上の患者らに医療機関に入院してもらい、軽症・無症状者は県が借り上げているホテルでの療養で対応してきた。症状に応じて医療機関とホテルを行き来する仕組みをつくり、早期の治療で重症や死亡のケースを防いできたと説明する。

 自宅療養は軽症・無症状の人が対象で、世帯に複数の陽性者がいることや基礎疾患がないことを判断基準にした。ホテル療養は単身世帯や基礎疾患がある人、45歳以上の人を対象とし、リスクの観点からすみ分けを図っている。入院の判断は従来と変わらない。

 自宅療養者には、県から電話による健康観察が1日に1、2回ある。自宅には食料品や水、医薬品、パルスオキシメーターといった支援物資を届ける。症状が悪化した場合は医師や看護師が訪れ、必要に応じてホテルや病院に移る。

 18日時点で複数の医療機関の協力を得ているが、感染拡大に歯止めが掛からなければ自宅療養者の増加も予想され、仕組みを支える医療従事者の確保が課題になる。県の担当者は「感染者の居住地域に関わらず、自宅への往診ができる体制をつくりたい」と話す。

 県は自宅療養に関して医師や看護師、医療機関などの協力を募っている。問い合わせは県医務課、電話0952(25)7549。(円田浩二)

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