連日降り続いた大雨の影響で土砂崩れした山間部の斜面=15日午後1時5分ごろ、神埼市神埼町志波屋(ドローン空撮)

連日降り続いた大雨の影響で土砂崩れした山間部の斜面=15日午後1時ごろ、神埼市神埼町志波屋(ドローン空撮)

連日降り続いた大雨の影響で土砂崩れした山間部の斜面=15日午後0時55分ごろ、神埼市神埼町志波屋(ドローン空撮)

 断続的に降り続いた大雨が地盤を緩め、佐賀県内各地を崩れた土砂が襲った。神埼市神埼町志波屋の三谷地区では土石流が発生し、同市によると住宅など5棟が全半壊、男性1人が軽傷を負った。地区住民らは15、16日と復旧作業を始めたが、大量の土砂や木が棚田を覆い、ため息も漏れた。

 同地区の福成精時さん(72)は14日午後5時半ごろ、ゴーッという音に反応して外に飛び出すと、倒れてきた家財に足を挟まれた。大量の土や石が5~6回近くに流れ込んできたが、間一髪のところで濁流にのみ込まれることはなく、約1時間後に救出された。「奇跡的に土砂が避けてくれた」と振り返った。

 同地区は市内を見渡せる山の中腹にあり、地域の景観を生かそうと、休耕田を活用したコスモス畑を昨年整備したばかりだった。土砂は数十メートルにわたって棚田を覆い、家屋にも及んだが、住民は事前に避難するなどして無事だった。福成さんは「(土石流が)住宅を襲うとは。生かされたと思って頑張らんと」と語った。

 土石流で自宅横の倉庫が押し流された堤輝夫さん(69)は、佐賀市の次女の家に避難中で、近所の人からの電話で災難を知った。兼業農家として長年、米を作ってきたが、土砂が大量に流れ込み、「田んぼをつくるのも今年まで。どうもできん」とつぶやいた。

 15日から住民や地元業者らが復旧作業を始め、同日夕には通行できなくなっていた市道が車で通れるようになり、電気も復旧した。16日は重機で川を埋めた土砂を取り除き、住民で協力して被害に遭った家屋の土砂をかき出した。

 ただ、いましばらくは警報級の雨が降ることも予想される。同地区の直塚隆彦さん(57)は「道が通って家に戻れるようになったが、まだ安心できん。雨の引かんことには」と空を見上げた。(松岡蒼大、森田夏穂)

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