浸水被害が続く大町町

土砂崩れが発生した現場=14日午前11時半ごろ、神埼市神埼町志波屋

土砂崩れが発生した現場=14日午後、神埼市神埼町志波屋(ドローン空撮)

土砂が崩れて道をふさぎ、通行止めになっている国道204号=15日午前9時40分ごろ、唐津市湊町

 11日午前6時から14日夜にかけて降り続いた記録的な大雨から一夜明けた15日、佐賀県内で発生した被害状況などが明らかになってきた。神埼市神埼町志波屋三谷では土石流が発生し、住宅3棟が全半壊、70代の男性1人が軽傷を負った。「大雨特別警報」は午前6時すぎに大雨警報に切り替わったが、武雄市などでは広い範囲で浸水被害が続いている。

 県によると、15日午前7時現在で、鳥栖市や杵島郡大町町など5市町で床上浸水97件、大町町など8市町で床下浸水148件が確認されている。県は「(浸水の状況は)現時点で分かる範囲のもの。武雄は広範囲で浸水している」とし、今後も浸水被害は増える見通し。

 周囲の水深が約1・5メートルで「孤立」状態となっている順天堂病院(大町町)について、県は入院患者と介護老人施設の入所者計182人の健康状態に問題はないとした。病院内は2~3センチの浸水があるものの、電気やガスなどのライフラインも今のところ影響はないとしている。

 陸上自衛隊久留米駐屯地は、約150人体制で行っていた救助などの活動を15日は600人体制に強化。海上自衛隊佐世保基地の15人も含め、浸水被害の大きい武雄市や大町町で救助者の捜索活動を行っている。

 道路の土砂災害は33カ所、河川の護岸崩壊は24カ所で確認。冠水による通行規制は56カ所となっている。15日午前7時時点で、県内20市町129カ所に995世帯1997人が避難している。

 佐賀地方気象台によると、前線が南下した影響で14日夜から雨量は増えておらず、今後も九州南部まで下がっていくと予測する。16日朝から前線が再び北上して17日にかけて停滞するとみており、16日午前6時までの24時間に50ミリ、17日午前6時までの24時間に100~200ミリの雨を見込む。20日くらいまでは雨が続くとしている。

 JR九州の各路線と松浦鉄道は15日、始発から運転を見合わせている。西日本高速道路(NEXCO西日本)によると、15日午前9時ごろ、佐賀県内の長崎自動車道や西九州自動車道などの高速道の通行止めは全面的に解除した。通行止めの解除に伴い、西日本鉄道は高速バスの福岡―佐賀など各路線の運行を順次再開する。一般路線のバスは久留米・佐賀地区の路線を中心に、運休や運行見合わせが発生している。

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