調理場にたまった水を排水し、土のうを積み上げる大安さん=佐賀市大財町の焼鳥だいやす

道路が冠水し、川のようになった佐賀市の繁華街「愛敬通り」。店主らは膝下まである水をかき分けながら歩いていた

 「コロナでお客が減っているのに、水害まで起きるなんて」ー。13日から激しく降り続いた大雨は、佐賀市の繁華街に深刻な浸水被害をもたらした。14日には多くの店が休業し、再開のめどを立てられないでいる。この1年3カ月、新型コロナウイルス感染症の拡大で何度も時短営業を余儀なくされた。客足が伸び悩んで売り上げが激減した店もある中、水害が追い打ちをかけた格好だ。

 繁華街「愛敬通り」は13日未明から道路や店舗に水が押し寄せ、14日昼には深いところで膝上までに達した。冠水で通行止めの看板が路上に置かれる中、店の様子を見に来た関係者は「一昨年の佐賀豪雨よりひどい」「今回は水が全然引かない」といら立ち混じりに語った。

 「3~4年に1回だった浸水がほぼ毎年のように起きる。佐賀豪雨で店を移転された方もおり、やりきれない」と大財町の「焼鳥だいやす」の大安健太朗代表。13日未明から警戒してきた。14日早朝には調理場が浸水し、電化製品のコンセントを抜き、1階にあった食材を2階の冷蔵庫に移した。

 大安代表は店の出入り口に土のうを積み上げながら「佐賀豪雨に比べ、今回は水がとどまる時間が長い。食器洗浄や消毒などができず、営業再開はいつになるだろうか。コロナで客足が戻らない中、飲食店にとって大打撃」とため息をついた。

 道路と川の境が分からないほど水があふれた松原地区の飲食店関係者も「まだ片づけに入れる段階ではない。予約のキャンセルだけでなく、電気を止めたことによる食材の廃棄が20万円近くになりそう」と肩を落とした。(大田浩司)

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