大雨で冠水した佐賀市の中央大通りで、交通整理にあたる地元の自治会=14日午前7時54分、佐賀市唐人一丁目

 大雨を受けて、佐賀県は14日午前、災害対策本部会議を開いた。山口祥義知事は「県民の命と向き合う緊迫した1日になる」と庁内や国の関係機関に対し、救助事案に備えるよう指示した。県民には「命の危険は突然やってくる。警戒を緩めないでほしい」と呼び掛けた。

 会議では、県内の被害状況が報告された。レベル5の緊急安全確保が10市町、レベル4の避難指示が13市町に出され、全20市町に182カ所の避難所が開設された。現在、95カ所に558世帯998人が避難している。

 鳥栖市で床上浸水2件、鹿島市で床下浸水9件となっているが、人的被害は確認されていない。佐賀市や嬉野市などで約80戸が停電している。

 武雄市若木町で幅10メートルの崖崩れが発生し、家屋が一部損傷した。道路は国道204号(伊万里市)、川古平山線(多久市)、三瀬神埼線(神埼市)、天山公園線(小城市)、国道263号(佐賀市大和町)の5カ所で土砂災害が発生した。

 冠水による道路の通行規制は佐賀、武雄、鳥栖、三養基郡みやき町など31路線42カ所。河川は6カ所で護岸崩壊が起きている。氾濫危険水位が超過した河川は14カ所となっている。六角川(武雄市)は越水幅約10メートルに土のうを積んだ。

 県によると、2年前の佐賀豪雨で甚大な油流出が発生した杵島郡大町町の佐賀鉄工所大町工場からは油漏れは起きていない。

 県内の医療機関から被害の報告はない。高齢者、障害者、子どもの各入所施設は他施設や屋内への避難により入所者の安全は確保されている。

 唐津海上保安部は有明海に潜水士が乗船した巡視船を配置し、救助事案に備えている。陸上自衛隊は派遣要請に備えて久留米駐屯地で準備を完了し、警報が出ている市町に連絡員を常駐させている。

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