冠水して川のようになった道路を、波を立てて進む車の列=13日午後4時52分、佐賀市天神(画像の一部を加工しています)

 九州北部に停滞する前線の影響で、佐賀県内は13日、断続的に激しい雨が降り続いた。各地で家屋の浸水や道路の冠水、河川の増水などが相次ぎ、2019年8月28日未明の佐賀豪雨で深刻な浸水被害が広がった武雄市朝日町高橋地区の一部が、再び浸水に見舞われた。11日の降り始めからの総雨量は、佐賀市駅前中央などで500ミリを超えた。

 県内は14日も大気の状態が非常に不安定になり、夕方までの1時間に70ミリの非常に激しい雨が降る見込み。佐賀地方気象台は、午後6時までの24時間雨量は多いところで300ミリを予想し、同じ場所で非常に激しい雨が降り続いた場合、大雨特別警報が出る可能性があるとして、土砂災害や浸水被害、河川の氾濫などに厳重な警戒を呼び掛けた。

 気象台によると、13日午後6時までの総雨量は佐賀市駅前中央560・5ミリ、嬉野市541・5ミリを観測した。19年8月の佐賀豪雨で総雨量が最も多かった唐津市の533ミリを超えた。

 午後7時現在、六角川や佐賀江川、城原川など9河川の観測所が避難指示の目安となる氾濫危険水位を超えた。武雄河川事務所は、武雄市の六角川上流域の排水ポンプを停止する可能性があると周知した。

 神埼市脊振町広滝の眼鏡橋付近ではのり面が崩れ、3河川で護岸崩壊が発生。鳥栖市で2戸が床上浸水した。強い雨の影響で、佐賀市役所の1階待合室では午後4時ごろ、数十センチの天井材の一部が約9メートルの高さから落下した。けが人はいなかった。

 全20市町に土砂災害警戒情報が発令され、唐津市を除く県内19市町の約39万3千人に避難指示が出た。午後6時現在、17市町の139世帯229人が避難した。

 高速道は県内全域で通行止めになり、西鉄高速バスは福岡-佐賀、福岡空港-佐賀間で終日運休した。県は有明海沿岸道路(嘉瀬南―福富)を全面通行止めにした。JR九州によると、14日は博多と長崎・佐世保を結ぶ特急列車とJR長崎線の鳥栖-長崎、JR佐世保線の佐世保-肥前山口、JR唐津線の久保田-唐津、JR筑肥線の唐津-伊万里間で始発から終日運転を見合わせる。(取材班)

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