ふるさと納税の返礼品の発送が遅れている問題で、佐賀県武雄市は10日、市議会全員協議会(全協)で「寄付金の3割以下」とする返礼品規定を守る考えを示した。さがびより15キロなど、規定の額を超える返礼品を予定通り発送することが事実上できなくなる。議員からは反対意見も上がり、今後10日間をめどに改めて対応策を提示することになった。

 全協で市は今後の対応について(1)寄付金の3割以下の金額で調達可能な代替品を発送し、寄付金の全額返還を求める人には返す(2)ふるさと納税業務を委託している業者との契約を解除する(3)契約解除後の業務は市が直接担う―とする案を説明した。7月30日の全協では佐賀県産和牛(1・2キロ)と県産和牛を含む牛肉(1・6キロ)は確保の見通しがついたとしていたが、その後、納入業者と価格や品質について折り合いがつかず、確保が困難になったことも報告した。

 寄付額1万円の返礼品として、さがびより15キロを3千円以下で調達することは難しい点も説明した。3千円以上で調達する選択肢もあるが、規定違反で総務省から制度対象自治体の指定を2年間、取り消される恐れがある。市は2020年度に13億4600万円を集めているが、2年間の“停止”は経費の上限を50%と考えても十数億円の減収になる。70社を超える返礼品納入業者にも影響を与える。

 全協で議員からは「2年間のペナルティーは覚悟の上で、寄付者の気持ちに応えるべき」「業務を履行しない業者に不足分を補わせてはどうか」との意見が出た。小松政市長は「3割以内の金額に抑えるというのが基本的な考え。行政として脱法行為と分かっていながら、返礼品を調達するわけにはいかない」との考えを示した。(澤登滋)

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